災害情報
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2017年7月九州北部豪雨における「#救助」ツイートの効果検証-ツイートデータの計量的分析と現地調査にもとづいて
須藤 龍也佐藤 翔輔
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2018 年 16 巻 2 号 p. 295-303

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抄録

東日本大震災を契機に,ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)による災害時の情報発信が注目されている.スマートフォンの普及で被災地の状況を画像や動画で発信したり,GPSによる正確な位置情報が取得できたりすることが背景にある.本稿では,2017年7月に発生した九州北部豪雨災害におけるハッシュタグ「#救助」付きのツイートに着目し,データの分析と現地調査を組み合わせてその効果を検証,課題を考察した.検証結果で見えてきたのは以下の通りである.1)4万2750件のツイートから224件の救助要請が見つかり,実際に110番など通報が確認されたのは4件であり,2)うち1件について,通報内容に具体性があり救助活動に結びついたと考えられるものの,通報に至る動機や情報の伝達経路を調べると偶然が重なったとしか言えず,さらに拡散の大きさと救助の機会獲得に何の相関もなかった.その要因として,3)救助要請と無関係なツイートが6割近くを占め,通報・救助に結びつくことを阻む要因につながっているほか,4)警察,消防などの公式アカウントへのメンションを通報したと勘違いしている利用者がいる,5)SNS上に個人情報を晒すことの懸念がある,といった5点が浮かび上がった.

このことから,大規模災害のたびにツイートされる「#救助」の現状はツイートの垂れ流しにしかなっておらず,早急に改善の議論をする必要があると考える.

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© 2018 日本災害情報学会
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