抄録
脱出ゲーム(ER)とシミュレーションとを活用した実践として、医学部生を対象とした教育イベントにおける運用を行った。学生の交流としての目的に加えて、全体のストーリーに加えて謎やタスクにも医学の要素を取り入れた運用を行った。また、チャットボットを導入してヒントを提示することで、運用面での負担を軽減することを試みた。参加者のアンケートでは満足度が高かったが、一方でシミュレーションを見るだけでなく自分たちでも行いたいといった、より実践的な要素を求める声も多かった。ER とシミュレーションとを利用した教育実践の事例は増加してきてはいるが、今後は教育研究として、教育効果の検証についても着目することが求められる。