抄録
住民調査の結果から,新商品や品揃え豊富な商品が見やすく陳列されていると買い物が楽しいと思えることが明らかになっている。そこで,店舗の中でも書店への調査結果から,買い物弱者への住生活支援へと結びつく店舗のインテリア計画の方向性を探った。新商品への対応は,既に書店側で意識されていた。品揃えの豊富さについては,店員の書店への理想像を踏まえ,地域住民の求める書籍を厳選して選ぶことが大切である。商品が見やすく陳列されていることについては,古い物件であることに起因する不具合も見受けられ,安価なリノベーション方法を検討する余地
がある。書店の抱える問題として万引は大きく,盗難防止策となるインテリア計画が重要だと考えられる。読書空間の発展については,本を購入する場としてだけでなく,読む場として今後の可能性が見られ,利用対象を絞った空間づくりが求められる。