日本音響学会誌
Online ISSN : 2432-2040
Print ISSN : 0369-4232
ボール・ベアリングを組み込んだ小型機器の回転音による一診断法
滝瀬 忠
著者情報
ジャーナル フリー

1988 年 44 巻 6 号 p. 419-424

詳細
抄録

この論文はボールベアリングを組み込んだ小型回転機器における局部的な損傷を検出することを目的とした診断法について記述している。損傷による信号の発生メカニズム、その信号の検出方法、及び、測定環境について触れ、小型回転機構部品では音響ベースの診断法が適していることを述べている。その際に問題となる信号処理としては機構部品の共振周波数付近の周波数スペクトルを抽出し、その後に実効値の時間応答を求めてからスペクトル分析をする方法を提案している。また、診断アルゴリズムとしては良品と不良品の識別法、及び、損傷箇所や損傷の程度を究明する方法についてまとめ、提案している。

著者関連情報
© 1988 一般社団法人 日本音響学会
前の記事 次の記事
feedback
Top