超音波相関システムに周波数逓倍法を導入した新しいシステムについて述べている。まず、従来の相関法との比較について述べ本法により短い音波伝搬路長の変化からでも多くの相関出力周期に関する情報が得られることを示している。MHz帯の液体の音速測定のためのシステム構成について述べ水を用い、周波数2MHzにおいて周波数逓倍率を変えて行った実験例について述べている。この結果、本システムにより水の音速を文献値と0.03%程度の差で測定でき周波数逓倍法を用いない場合に比べ高精度で測定可能なことを述べている。また、波数解析法と組み合わせて用いることによりシステムの機械的な誤差の影響を軽減できることも明らかにしている。
