日本音響学会誌
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拡散音場内の任意のK観測点における揺らぎの各種相関効果 : 理論の設定と実験
太田 光雄中迫 昇佐藤 和
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1991 年 47 巻 8 号 p. 545-553

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抄録

任意周波数帯域幅の白色雑音入力を、拡散音場下の室に加えたとき、その不規則応答波が、任意K個の観測点において時間・空間的にどのような揺らぎ相関を持つか、その確率特性について理論的に考察する。具体的には、まずこれらの各種相関情報をすべて洩れなく導出できる任意多変量結合確率分布表示を一般表現の形で導出する。特に、2変量、3変量、4変量の場合について詳細に考察を行った。また、線形・非線形の各種相関情報を浮き彫りにするため、結合モーメント、条件付確率密度関数、条件付モーメントについての考察も行う。最後に、実際に残響室内において実験を行い、理論的に予測された曲線と実測値とを比較検討し、理論の有効性をも確認した。

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© 1991 一般社団法人 日本音響学会
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