1993 年 49 巻 10 号 p. 721-728
目視による音節切り出しが不要な"シーケンシャル連結学習"により、文発話データとその音節ラベル系列だけで連続出力型の単一及び混合分布の音節HMMを話者適応化する手法について報告する。 シーケンシャル連結学習は、最大事後確率推定法(MAP推定)を用い、1文の適応化サンプルが与えられるたびに最適なパラメータを推定する。平均ベクトルの適応化は切り出された音節による従来法とほぼ同じ結果を与え、共分散行列まで適応化した場合は更に7%向上した。また、多数話者モードの適応化実験、コンテクスト依存型HMMの適応化実験等も行った。