1996 年 52 巻 3 号 p. 163-171
テニスラケットの動特性やテニスボール打撃時に手や肘に伝わる振動の研究はテニスエルボを防ぐ意味においでも重要である。本研究ではテニスラケットのモード形状, 慣性モーメント及びナイキスト線図を用いた物理的な推定法と, 人間が固定したハンマにガット面を打ちつけた感覚的な推定法によるスイートスポットの位置を比較した。また, 打撃されたガット音のスペクトル分析, テニスボールの衝突時の応答加速度と伝達特性より定義した抑振効果率を用いて振動止めの最適取付位置を求めた.