日本音響学会誌
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アルギン酸ナトリウム水溶液中におけるマイクロバブルの超音波減衰定数の経時変化
スタント カワン民 陳奥島 基良
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1997 年 53 巻 3 号 p. 215-222

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抄録
我々は, 粘度の高い液体で胃腸壁に液体層を形成し, 更に液体内におけるバブルを超音波造影剤として使用することによって, 超音波で胃腸内における疾病の診断が可能となることを提案した。基礎検討として, 液体の粘度とバブル浮上による消滅のメカニズムを検討した。理論的には, ストークスの法則に基づくバブル粒径分布の経時変化の計算モデルを提案した。この計算モデルを用いて, バブルを保存する液体の粘度及び作製したバブルの粒径分布を考慮することにより, バブル分散液の超音波減衰特性の経時変化を計算した。また, アルギン酸ナトリウムという材料は経口使用を行っても無害であると考えられるので, このアルギン酸ナトリウムを用いて実験的検討を行った。アルギン酸ナトリウム水溶液の粘度を測定した後, この水溶液中でバブルを作製した。作製したバブル分散液の超音波減衰定数を測定し, 実験結果と提案したモデルによる計算結果を比較した。実験と計算結果は一致することが分かった。更に, 提案した計算モデルを使用することにより, 液体の粘度も推定可能と考えられる。
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© 1997 一般社団法人 日本音響学会
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