流体中を伝搬する超音波をフォノンの集合体としてとらえ,媒質によるフォノンの吸収によって音響流の駆動力発生メカニズムを説明した。フォノンと媒質との相互作用は, フォノンが反射される完全弾性衝突と吸収される非完全弾性衝突があり, 衝突で媒質はエネルギーと運動量を受け取る。超音波と媒質でエネルギーと運動量の保存則が成り立つので,超音波のエネルギーは媒質の運動エネルギーと熱エネルギーに変換され, 媒質は超音波から運動量を受け取り音響流を発生させる。更に音響流を流体力学を用いて解析した結果はフォノンを用いた結果と同一であることを示した。