2000 年 56 巻 3 号 p. 143-147
堀割道路からの騒音伝搬の予測のため, 地盤面より上部の半無限空間に対して成立する積分方程式と, それより下部の堀割部分に対して成立する積分方程式を, 堀割上面で結合して解析する方法について考察する。本手法によれば, 解くべき領域が堀割部分を囲む領域に限定され, 平坦な地面部分のポテンシャルを未知関数として扱う通常の方法と比較して, 計算時間の短縮が可能となる。また, 本手法は窪みのある地面に沿った騒音伝搬の予測にも適用が可能である。なお, 本報告では2次元音場を扱ったが, Green関数(基本解)を変更することで3次元でも同様な解析を行なうことができる。