日本音響学会誌
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ヘッドホンの設計目標周波数特性について
芦田 卓也小西 重行中村 広美梶川 嘉延野村 康雄
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2007 年 64 巻 1 号 p. 16-26

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抄録

本稿では,ヘッドホンを設計する際に目標とすべき周波数特性に関する検討を行う。音響機器を設計する際に,最も重要な物理特性は周波数特性である。しかしながら,現在ヘッドホンにおいては設計目標となる周波数特性が明らかにされていないという問題がある。よって,これまでに多くの研究者がこの問題に取り組んでいる。そこで,ヘッドホンの設計目標に関する先行研究で提案されている設計目標に対して,その提案内容を主観評価によって実証するため主観評価実験を行った。その結果,モノラル音源を用いた限りではB&K社製HATSの30°位置D-HRTFがヘッドホンの設計目標として適切であるのではないかという結論が得られた。

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© 2007 一般社団法人 日本音響学会
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