2019 年 75 巻 2 号 p. 59-63
音の方向性や音質を変化させず,再生環境に合わせて音響レンダリングを行うためには,音源を直接マイクロホンに到達する音(直接音)と,反射音,残響音や背景雑音などの音の方向性が不明瞭な音(拡散音)に分けることが重要である。本研究では,3次元音響信号を対象として,チャネル間の相関が高い信号であるコヒーレント成分で直接音を推定し,原音からコヒーレント成分を除いた信号である残差成分で拡散音を推定する。3次元音響信号では,チャネル間の相関が低い信号が存在するため,チャネル間の相関が高い信号のみを用いて推定することで推定精度が向上すると思われる。本稿では,22.2チャネルの音源を用いて推定精度向上を行った。