圧電縦効果で駆動される振動子の振動レベル特性が横効果振動子との比較で論じられた。振動子材料にはハード系PZTセラミックスが使用され,測定には電気的過渡応答法が用いられた。振動レベルの増大と共に共振周波数frと機械的品質係数Qmは減少し振動パワー損失密度Pdは増大した。振動レベルを振動速度で表示した場合,縦効果振動子の諸特性の変動率は横効果振動子との比較で小さいことが明らかにされた。ハイパワー特性として重視されるPdに関して比較すれば,例えば振動速度1m/sという高振動レベルにおいて,縦効果振動子は横効果振動子の約52%であった。