学校メンタルヘルス
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小学生を対象とした共同体感覚と適応・不適応との関連―共同体感覚スキーマ,自己価値及び抑うつに着目して―
橋口 誠志郎
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2013 年 16 巻 2 号 p. 182-189

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抄録

【目的】小学生を対象として共同体感覚と適応・不適応の関連を検討することを目的とした。

【方法】調査協力者はA県の小学生134名であった(3年生から6年生,男子64名,女子70名)。質問紙は,共同体感覚尺度,自己価値尺度,抑うつ評価尺度を用いた。

【結果】共同体感覚的自己スキーマを独立変数,共同体感覚的他者スキーマを媒介変数,自己価値と抑うつを従属変数とした媒介分析を行った。その結果,自己価値において間接効果は有意であった(Sobel’s z=4.22, p=.000, 95%CI[0.28, 0.70])。また抑うつにおいても間接効果は有意であった(Sobel’s z=-4.58, p=.000, 95%CI[-0.49, -0.18])。

【結論】共同体感覚は自己価値を促進し抑うつを抑制することが示された。

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© 2013 日本学校メンタルヘルス学会
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