2013 年 16 巻 2 号 p. 190-195
本研究では,自己成長を意図したストレス対処方略である中学生用プロアクティブ・コーピング・インベントリーを構成する項目を検討し,尺度の作成を試みることを目的とする。
調査対象者は,首都圏内のA中学校に在籍する生徒424人(有効回答率69.9%,男性236人,女性188人,平均年齢13.68歳,SD=0.94)であり,留置調査法による質問紙調査を実施した。調査内容として,基本的属性と中学生用プロアクティブ・コーピング・インベントリーの原案30項目について回答を求めた。得られたデータは,探索的因子分析(最尤法,Promax回転),Cronbach’s αの算出,再検査信頼性の検討(Pearsonの積率相関係数の算出),検証的因子分析(最尤法)を用いて分析を行った。
分析の結果,中学生用プロアクティブ・コーピング・インベントリーを構成する「ソーシャル・サポート模索」,「内省的コーピング」,「予防的コーピング」,「計画的コーピング」,「能動的コーピング」の5因子25項目が抽出され,一定水準の信頼性と妥当性が確認された。
本研究の結果から,中学生を対象とした自己成長的なストレス対処方略であるプロアクティブ・コーピング・インベントリーの項目が検討された。今後は,中学生におけるストレス関連成長のプロセスを明らかにするため,本研究で作成された尺度と諸変数との関連の検討が期待される。