学校メンタルヘルス
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教育支援センター指導員が不登校児童生徒の学校復帰を第一義的な支援目標としない背景に関する質的研究
佐藤 主馬宮内 久絵
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2025 年 28 巻 2 号 p. 278-285

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抄録

【問題と目的】不登校児童生徒が増加するなか,教育支援センターは児童生徒の学校復帰の促進を目的に設置され,2019年の整備指針改訂まで,長らく学校復帰を目的とする機関として位置付けられてきた。しかし,実際には指導員が学校復帰の支援に対して示す支持の度合いが低下傾向にあり,学校へ復帰することに限定されない支援観が広がっている。一方で,教育支援センターと学校との連携は引き続き重視されており,この両義的とも言える現状の背景には指導員の複雑な支援観が想定される。そこで本研究では,指導員が,学校復帰を第一義的な支援目標とせずとも,学校との連携を重視する背景を質的に明らかにすることを目的とした。

【方法】2023年度に実施された全国調査を踏まえた基準サンプリングを行い,X市の教育支援センターに勤務する指導員6名を対象者として抽出し,半構造化面接を行った。インタビューデータは逐語録化し,質的分析ソフトウェアNvivoを用いたテーマ分析を行った。

【結果】テーマ分析の結果,指導員が学校復帰を第一義的な支援目標とみなさない背景として「学校とは異なる安心・安全な場の確保」「児童生徒が持つ主体性と活力の回復」の2つのテーマが生成された。一方,学校との連携が重視される背景として,「児童生徒の基礎学力・進路選択の保証」「正当な評価を通じた児童生徒の自尊心の保持」「児童生徒が持つ興味・意欲と社会的スキルの育成」の3つのテーマが生成された。

【考察】教育支援センター指導員が学校復帰を第一義的な支援目標としない背景には,教育支援センターが児童生徒にとって安心・安全な場所を確保しようとする姿勢があった。そうした環境の中で,児童生徒が主体性を回復したり,活力を蓄えたりするように支えられていた。一方で,指導員が学校との連携を重視する背景には,児童生徒を学校とともに支えていくという責任感と,その児童生徒が学校教育から周縁化されてはならないという確固たる認識があると考えられた。

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