抄録
90年代後半より、中国政府は、巨大な中国携帯電話市場が欧米系に独占されている状況を改めようと、中国国産移動体通信業を国の重要産業としてその振興に総力をあげている。だが、莫大な消費ニーズを前に、国産派は技術遅れ、品質そしてサービスの不完全などの問題を抱えている。移動通信キャリア2社を見ても、今後更なる良質な競争原理を導入するには、キャリアを増やし、3Gを推進する必要がある。W-CDMA、CDMA2000或いはTDS-CDMAのどの方式が採用するのかも、中国国内で議論されている。世界に冠たる携帯分野の先駆的日本企業は、ここで何を成すべきかを考察する。