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バイオベンチャーへの投資決定を判断する場合、事業の不確実性を取り込んだリアルオプション法を用いる場合が多い。リアルオプション法は、投資決定のみならず、その後の、研究開発・製品事業化が進む中で、適宜、そのベンチャーの価値評価を行い、経営方針を定める情報を入手することも可能である。今回、遺伝子解析ベンチャーのケースを用い、設立直前、設立3年後の2つのステージで、バイオベンチャーを取り巻く環境・バイオベンチャーが必要とする経営資源がどのように変わったのか、そして、これに伴いバイオベンチャーの価値の変化と経営方針決定への影響を検証する。