p. 000033
意思決定の迅速・高度化が追求される中、ITを経営に活かすためには、従業員の自己投資を促す仕組みが、企業組織にビルトインされる必要がある。
本研究では人的資本投資の観点から組織階層、権限、報酬上の誘因、業績評価等について理論的に検討するとともに、質問調査(2002年2月末)にもとづき自己投資を促す組織要因について因子分析を行い考察した。分析の結果は理論的分析に概ね沿ったものであったが、企業にとり特に重視すべき取引特殊的な投資活発化のためには「意思決定過程明確化」のみでなく「目標・結果管理厳格化」、「業績準拠徹底」が重要であることが確認された。