抄録
情報システムの運営では,機能的システムと人間組織との間に齟齬が生じない安定した運用が求められる.しかしシステムを巡る環境は目まぐるしく変化するため,適切な運用がなされなければ両者の間に齟齬が生じ,問題が発生することとなるばかりでなく,システムの寿命を縮めてしまう結果ともなる.従って,その環境を常に把握すると共にその機能との齟齬を最小限に留めるための事前の対策を施すことが,情報システムの運営には不可欠なのである.そこで本論では,情報システムの運用環境に生ずる問題を見出す枠組みを提案する.さらに事例研究を通して本分析枠組みよって示されたシステム環境の変化について考察する.