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伝統的な数理最適化問題の一般化であるMate search問題を含むマッチング問題の発展形として、本論では非対称性をともなった相互マッチング問題に対するモデルを作成しコンピュータシミュレーションを行い、その結果についてディスカッションを行う。まず、Toddらによる対称な相互マッチング問題に対する既存研究のモデルを非対称な状況に拡張し、さまざまなマッチング条件の下でシミュレーションを行う。さらに、対称なマッチング問題において有効とされたルールが、必ずしも非対称な状況では適切ではないことを明らかにする。特に、マッチングにおける非対称性がシミュレーションに与える影響について、考察を加える。