抄録
CSR活動を積極的に行うことは将来の企業業績に好影響を及ぼすと考えられている.しかし,CSR活動と将来の企業業績との関係についての研究はされていない.そこで,本研究では各CSR活動に要した金額と,企業の成長性・収益性・安全性との関係を分析し,CSR活動と将来の企業業績との関係を明らかにする.分析対象はCSR活動に積極的である自動車業界・電機業界の企業とした.結果として,コンプライアンスへの取り組み・障害者雇用促進活動は企業業績と正の関係,反対に,環境保全活動・社会貢献活動は企業業績と負の関係であることを明らかにした.これは,分析期間が短く,長期間を要する環境保全活動・社会貢献活動のプラスの影響が表れなかったためと考える.