グローバル経済の進展によって様々な商品やサービスがコモディティ化してきており、企業は競争力の源泉を社員の知識創造に求めてきた。知識創造は社員同士の社会ネットワークがその土壌となっており、マネジメントの立場から社会ネットワークを支援できれば組織力の強化につながると指摘されている。 そこで本論文では、システムインテグレーション事業を営む大企業の事例を取り上げ、組織内のキーパーソンによるコミュニケーション行動と組織全体のコラボレーションネットワークとの関係を明らかにする。その上で、分析結果を手がかりに知識創造に資するマネジメントの可能性に言及する。