抄録
本稿では、インターネットの広範な普及に伴い、リアル世界とウェブ世界をダイナミックに行き来するようになった生活者のさまざまな行動を理解するにあたり、リアル世界とウェブ世界の間の行動の連続性に着目する研究する視座と、それを基にしたサービス設計のアプローチの検討を行う。特に、顧客行動をリアル・ウェブ間で連続的に理解するための「行為ストリーム」の概念を提案し、その捕捉と分析における課題を検討する。さらに、顧客の行為ストリームに的確に対応したサービス設計を行う際に鍵となる「ゲート」の概念を提案し検討する。