抄録
 本研究は「ゲームユーザー同士がそのゲームプレイを通じてコミュニケーション活動を行い、一時的あるいは継続的な関係性を構築することができる」ゲームを広義のソーシャルゲームとする。その事例として、トレーディングカードゲーム、「すれちがい通信」機能を持つコンシューマゲーム、ガラケー(ガラパゴスケータイ)向けソーシャルゲームがある。
  分析的枠組みとして、メディアのリーチネスとリッチネス(Hagel and Armstrong,1997)を援用し、ソーシャルゲームのアナログ的特性とデジタル的特性に着目した4分類を試みる。この4分類案に沿った複数事例の比較分析を行い、その結果から各収益モデルの特徴と問題点を提示する。