地震や台風、火災といった災害が発生したとき、人々は安全な場所に避難しようとする。このような緊急事態の状況下において、渋滞が発生したり、パニックによる事故が起こったりすると、混雑状態によっては人々の避難時間が遅れることになる。地下街や高層ビルのような避難に時間がかかる場所においては、特に死亡のリスクが高まるため、避難に関する問題は重要な課題であり、したがって、さまざまな条件や起こりうる事態を想定して効率的に避難を達成できるような工夫をすることが求められる。そこで本研究では、Agent-Based-Social-Simulation(ABSS)を用いて、混雑状況下における避難に関する考察を行う。