抄録
BABOKが経営とITを繋ぐ懸け橋として注目を浴びている。しかし、BABOKは知識体系であり、実務では具体的な方法論が必要だ。某製造業のグローバルSCMの最適化プロジェクトにおいて、システム思考とシステムダイナミックスを用いてビジネスアナリシスを行った。
在庫の保有コストと販売の機会損失コストを合計したトータルコストが最小になるときの安全在庫のレベルを遺伝的アルゴリズムにより求めた。その結果、現状のビジネス構造には、正味現在価値が右肩下がりになる問題があり、提案されたソリューションを導入することで、正味現在価値が右肩上がりに転じることが理解されたのでこれを紹介したい。