抄録
近年のIS研究方法論の世界的動向を紹介し、わが国におけるIS研究のあり方とIS研究方法論の共通基盤について議論する。本部会では、IS研究方法論としてミックス法研究(MMR)とデザイン科学的研究(DSR)に焦点をあて、それらの哲学的基盤とIS学との親和性について議論してきた。本ワークショップでは、MMRとDSRの概略、両研究方法とISとの接点について紹介し、プラグマティズムと批判的実在論に焦点をあて、両研究方法との関係性と、IS研究における意味について議論する。最後に、批判的実在論を前提とするMMRやDSRが、わが国のIS研究に寄与できるのか、わが国の研究者コミュニティは何をすべきなのかを参加者とともに議論する。