抄録
ビッグデータビジネスは,個人情報を各種のセンサーやユビキタスデバイスを利用して自動的に収集し,蓄積された多種大量の個人情報を処理・共有して,さまざまな目的のためにタイムリーに活用することを前提としている。こうした個人情報の取扱いをその不可欠の要素とする情報システム開発と,その広範囲にわたる利用が議論されるとき,プライバシー保護は避けて通ることのできない社会的課題として認識されることが一般的である。しかし,個人情報の取扱いが自動化され,人も組織もそのプロセスに関わらない状況においては,誰がプライバシー侵害の主体者となるのかは不透明である。本研究では,ビッグデータ時代におけるプライバシーの概念と保護のあり方について検討を行う。