抄録
島国特有の自然災害に悩まされ続ける日本.特にここ数年地震を含めた自然災害の
急激な増加傾向には驚かされる.東日本大震災では惜しくもお亡くなりになられた
方約2万人の内,高齢者の占める割合は極めて高く,インフラの構築不足が露呈
する結果となった.また,その後の劣悪な避難生活環境によって災害関連死も増
し,震災後のケアの大切さも見てとれる.本研究では災害弱者にあたる介護福祉
施設の利用者を中心に大規模災害時,彼らの生存率を高める為の追及を施設職員
の心情調査やBCP策定の優先度を量ることにより行う.行政が求める「公助」
以外の「共助」「自助」のインフラ構築へ向けた助走研究と言える.