抄録
無料通話アプリであるLINEは、若年層ほど利用の頻度が高く、15歳~19歳の利用者の男性77%女性87%がサービスを毎日利用している。総務省の情報通信白書からも、こうしたツールが日常的に身近な友人との会話に使われていることが示されている。一方で、いじめや誘い出しといった事件においてLINEとの関わりが報道されることも少なくない。本稿では、若年層の利用者が、LINEを安全に活用し、トラブルに自ら気づく力をつけるためのマンガ教材作成の取り組みについて紹介する。本教材を用いて首都圏および地方の中学校で授業を実施した結果、アンケートからはオンラインと対面のコミュニケーションの使い分けについて印象に変化があることが読み取れた。