抄録
新興企業が作成するビジネスプランが事業進行や黒字化に及ぼす効果については、整合しない研究結果が示されているが、ビジネスプランの質的側面として、ビジネスプランの事業実態との合致度に着目した研究では、黒字化を早める効果があることが指摘されている。本研究は、トップマネジメントチームがもつ過去の実務経験や専門性といった特性や起業における行動などが、ビジネスプランが事業実態と一致する可能性を高めることに対して、どういった影響を持つか実証分析によって明らかにする。なお分析においては、米国における新興企業家に対する6年に渡るアンケート調査の回答データを用いた。