抄録
学位取得のために「科学的厳密性」が求められたMBA学生が、学会誌への投稿では「実践的有用性」に欠けると却下されてしまう。いまや我々もよく見かける場面だが、このエッセイに始まったMIS Quarterly 23(1)で特集された所謂RR問題を巡る論争が残したメッセージは、研究を通じた実践と理論の関係の見直しに他ならない。本セッションでは、福本・松嶋・古賀(2014)が示した「科学的有用性」から、実践と理論との関係を専門職学位論文の研究プロセスを題材に問い直してみたい。また、実践的な有用性を目的にした科学が、経営学の学問的原点にあったことを、近年再注目される組織開発の学説的検討を通じて振り返る。