エレクトロニクス機器がネットワーク接続機能を持ち,外部から提供されるサービスに対するポータル機能を有するようになってきたことに伴い,エレクトロニクス機器の製品アーキテクチャーが急速に変化している.この変化に対応した競争戦略の有効性を評価するためのフレームワーク設計を目的として,エレクトロニクス機器市場の構造を定式化するための手法を提案し,競争戦略評価モデルの設計を行った.
このモデルを用いてシミュレーションを行った結果,本研究で提案した市場構造の定式化手法の有効性が示された.また,エレクトロニクス機器市場に内在する基本特性や,競争戦略の有効性に影響を及ぼす要因についての知見を得た.