経営情報学会 全国研究発表大会要旨集
2015年春季全国研究発表大会
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予稿原稿
  • 渡部 裕晃, 椿 美智子
    セッションID: B1-1
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/07/31
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     サービス産業の発展に伴い,サービスの価値は顧客と企業(従業員)とが共創する「サービス・ドミナント・ロジック」や,従業員満足・顧客満足・企業利益の関係を示す「サービス・プロフィット・チェーン」という考え方が重要であると認識されて来ている。本研究では,タイプ別サービス効果分析システムを用いて顧客のタイプ分け,従業員のタイプ分けを行い,さらにサービス・ドミナント・ロジックやサービス・プロフィット・チェーンに基づき,従業員と顧客の双方がベネフィットを得られる関係を構築するために,顧客のロイヤリティや従業員のサービス品質,従業員満足の因果関係の構造を分析することで,価値を共創することができる顧客と従業員のマッチング方法を提案する。
  • 中邨 良樹, 濱田 友紀子
    セッションID: B1-2
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/07/31
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    近年,社会貢献という利益に直結しない企業活動が,企業の成長には欠かせない.それを社会的責任(CSR:Corporate Social Responsibility)とされるこのCSR活動が企業に取って売上・利益につながるならば,それをやる意義を見出せるのではないかと思われる.
    そこで,本研究では売上・利益に直結しないCSR活動が潜在的に,どの程度販売活動と貢献しているのかを把握することを目的とする.そのために「CSR活動が理解されれば消費者の購買活動につながるのではないだろうか」という仮説を立て,その立証のためにアンケート調査を行う.その結果を分析・考察し,企業にとってのCSR活動の意義を考える.
  • 松本 直哉, 増田 靖, 藤田 和久
    セッションID: B1-3
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/07/31
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    半導体関連のある検査装置の市場は、10年以上に渡って平均年率10%以上の割合で継続的に成長している。この検査装置の性能は半導体の歩留まりやコストを決める重要な要素であるため、半導体パターンの線幅が2xnmや1xnmノードになったり、ウエハサイズが300mmや450mmになったりしたことで、その重要性はますます高まっている。
    この市場の構造を市場調査情報などから分析したところ、リーマンショック以降、シェアに急激な変化のあることが明らかになった。 この急激な変化の源泉をさらに深く調査したところ、トップメーカーのユニークでアグレッシブな経営戦略が明らかになったので、それを報告する。
  • 赤尾 嘉治
    セッションID: C1-1
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/07/31
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    昨今話題となっているサイバーセキュリティ等の問題に関して、情報漏えい事件の手口の巧妙さについても、アタック範囲が国内外とグローバルに拡大している。海外では、国家戦略の一環としての策定・体制強化を推進しており、日本を数年先行していると言われている。各企業の体制強化も進展しているが、我国の情報保護の対応能力はまだまだ不十分であると認識せざるを得ない。セキュリティ対応は①予防として、②監視・測定での、③インシデント発生時、それぞれに要求される。今回は、原点に戻り取り得る予防的対応策の構造を明らかにしながら確実にシステムを構築できる方法についての考察を試みたい
  • IoT,CPS等を活用する組織アーキテクチャー変革に向けて
    高橋 浩
    セッションID: C1-2
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/07/31
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    IoT、CPS等の普及で、製造業では生産ライン機器にセンサーを搭載し、収集したデータを活用することで産業レベル革新の可能性が増すると考えられている。その一方、システムの複雑化は部分最適化レベルの情報システム限界や既存システムと整合した組織の壁にぶつかることも懸念される。また、現行情報システムは経済活動全プロセスをカバーするレベルに到っていないため、既存システムから新システムへの移行にも課題がある。今後、IoT、CPS等の波はネットワーク・カバー範囲拡大や利用の高度化を伴うので、その際の課題や対応策を考える枠組みの考察を試みる。
  • 遠藤 正之
    セッションID: C1-3
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/07/31
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    社会インフラとして重要性を増す我が国金融機関の情報システム(金融情報システム)に関して、競争優位を実現するには、リスクガバナンスの6観点が重要である。6観点とは、経営トップのコミットメントと支援、組織体制とITガバナンス、ITリスクマネジメント、拡張性一貫性確保、要件定義最適化、品質重視の仕組構築である。一方で、従来のウォーターフォール型のプロジェクト開発や、オンプレミス型のシステム保有形態に対して、アジャイル型開発に代表される非ウォーターフォール型開発やクラウド技術が、利用されるようになってきている。本報告では、新開発手法やクラウド技術とリスクガバナンスの6観点との関係について考察する。
  • 島根県パートナー型ビジネス創出支援事業の取り組み
    丹生 晃隆, 堤 孝志, 杉原 健司, 渡部 明, 槇原 由文
    セッションID: D1-1
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/07/31
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    島根県では、ソフト系IT産業の振興を重点施策の一つに掲げている。近年、IT産業においても、市場の不確実性がさらに高まる(=顧客ニーズを的確に掴めない)なかで、従来からの下請け構造を打破するためにも、新たに独自のサービスを開発することが求められている。島根県では、2012年度に「パートナー型ビジネス創出支援事業」を設置し、県内のサービス事業者(県内に事務所を有するIT産業以外の事業者)と県内IT関連事業者(ソフトウェア開発を業とする企業)が相互の強みを活かして連携し、売れるITサービスの開発を支援している。本発表では、これまでの取り組みとともに、この事業を活用して新事業開発を行った企業の事例を紹介する。
  • ―サービスデザイン手法とIT企画人材育成セミナーを通じて-
    布施 匡章, 宗平 順己
    セッションID: D1-2
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/07/31
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    クラウドコンピューティング等のIT技術の進展と、スマートデバイスやソーシャルメディア利用の広がりに伴って、企業では、ITシステムの管理・運用を外部委託し、IT部門にはITを活用したビジネス創造を求める風潮が強まっている。そこで必要なスキルが「顧客価値」の実現である。本稿では、サービスデザインの手法を適用したワークショップ形式のビジネス創造セミナーを通じて、参加者の意識とサービスデザイン手法の有用性、セミナー実施によって得られた知見等について報告する。
  • PFの仲介者の戦略
    溝下 博
    セッションID: D1-3
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/07/31
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    プラットフォームビジネスでは、先発性やネットワーク効果などによって1つあるいは少数の製品やサービスが市場で高い支配力を持つ状況が起こりやすい。しかし、このような寡占化した市場にあっても、新たな製品やサービスを投入し、一定の存在として認められる企業が現れることも珍しくない。先行研究では、基盤型プラットフォームの事例を通して、後発企業がいかに自陣営のプラットフォームの支配力を高めたかが論じられた。本稿では、媒介型プラットフォームにおいて、後発の事業者が既存のネットワーク効果を活かしつつ、先発の事業者と協調した戦略を採用している事例を考察し、プラットフォーム事業者の戦略に関する新たな仮説を提起する。
  • 渡邊 真治
    セッションID: E1-1
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/07/31
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    平成の大合併(1999-2006年)の間に自治体数は3234から1821に減少した。ただし、約30の合併協議会ではシステム統合の問題によって合併時期が遅れた。中には特例期限(2006年3月)に間に合わなかった自治体もある。合併特例法によって交付税の減額が猶予されていたが、近年この猶予期限が訪れ財政的に逼迫している自治体が増加している。本研究では、自治体アンケート調査(2005-2007年)データを用いて、合併時に採択されたシステムの選択基準とシステム効率性の変化について分析を行う。その際、分析結果をもとに自治体クラウドへの示唆も行う。
  • -香美市上水道事業を対象として-
    坂本 泰祥, 園 弘子
    セッションID: E1-2
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/07/31
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    現在の行政は,財政面等で厳しい環境下にある上に,さらに複雑多様化する行政需要にも応えていくことが求められている.このようなことより,行政の効率化を達成するために、行政経営システムがより強く求められている.この行政経営システムを構築するためには,まずは現状の業務活動を評価することが必要となる.そこで,本研究では,香美市の上水道事業を対象として,その事業を構成する活動の原価を評価する原価管理システムのプロトタイプを開発することを目的とする.本研究で言う“原価の評価”とは,ただ単に原価計算を行うことに留まらず,行政経営システムに真に求められている業務改善を志向することを意味する.
  • ソーシャルイノベーションの実現にむけて
    石垣 一司, 熊野 健志
    セッションID: E1-3
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/07/31
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    様々な社会課題を解決するため、従来の行政G、企業B、一般市民Cの範疇を超えた、公的役割を持った市民や専門資格をもった専門士「C+」を対象としたシステムについて論じる。「地域包括ケア」などに代表されるこうしたシステムは、地域活動の主体となって活動する市民の動機や尊厳などに配慮し、地域的・時間的な制約を考慮して「プレイヤーセントリック」に設計する必要がある。また活動実績を特定組織の枠を超えて蓄積し、正当な評価やインセンティブを与える必要がある。参考事例として、オランダのビュートゾルフや市川市のキャリア介護システムなどを紹介し、こうしたC+を対象としたシステムの要件について論じる。
  • 片方 恵子
    セッションID: F1-1
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/07/31
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    近年国際化が急速に進む中、企業は異なる価値観を持つ自国外のステークホルダーに相対する必要性が増している。企業危機(コーポレート・クライシス)は、経営の根本も揺るがしかねない不測の事態であるが、自国外のステークホルダーに適合したクライシス・コミュニケーション戦略の構築に関する研究は十分であるとは言えない。日本と関連の深い米国には、いくつかの対照的な文化的特徴がみられる。よって米国のステークホルダーに適合した戦略の構築が必要であると考えられる.日米同時調査に基づき、日米のステークホルダーに対して価値観の相違を考慮したクライシス・コミュニケーションの必要性を検討する。
  • 佐藤 亮
    セッションID: F1-2
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/07/31
    会議録・要旨集 フリー
    サービス・イノベーション戦略は業務サービスのサプライチェーンに関連する戦略の意味も持つ。業務機能をサービスとみなすことは意味がある。本報告では、ビジネスの中にある種々の業務サービスのイノベーションを行なう方法としてプラットフォーム戦略を概観する。
     企業のビジネスプロセスの構造を吟味し、競争戦略論やダイナミックケイパビリティの立場から競争優位の持続可能性を得るための方法として、開発・購買・製造・営業・物流・会計といったいろいろな基幹業務のプラットフォーム化を考察する。事例と分類によって、プラットフォーム化の戦略的可能性を議論する。
  • 野間口 隆郎
    セッションID: F1-3
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/07/31
    会議録・要旨集 フリー
    クリステンセンのイノベーションのジレンマ理論では、巨大企業は、マーケット規模の大きい既存事業の前に現れる新興のイノベーションの事業のマーケット規模が小さく、魅力がなく映るだけでなく、既存の事業を破壊する危険があると認識するため、巨大企業は新興イノベーション事業市場への参入が遅れるとする。そのためイノベーション事業の市場の成長のなかで巨大企業は新興企業に後れをとってしまい危機に陥る。このような現象が起こる条件を考察するためマルチ・エージェント・シミュレーションを試みた。
  • 松平 好人
    セッションID: G1-1
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/07/31
    会議録・要旨集 フリー
     本稿は、日産自動車の製造部門における生産ラインの改善を知識創造と捉え、知識創造を促進する組織成員の行為を明らかにすることを目的とする。知識創造理論に一人称、二人称、三人称的視点を加えた新しいアプローチを採用し、本研究は知識創造の促進要因を明確にする。知識創造を促進する組織成員の行為とは、組織文化に根拠を持つエートス(in Greek)の持続的実践である。エートスは知識創造企業にとり、知識(無形)資産である。知識創造を促進するために、組織文化に根拠を持つエートスの実践が組織成員によって日常的行為になることが要諦である。
  • 中村 和成, 鈴木 源吾
    セッションID: G1-2
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/07/31
    会議録・要旨集 フリー
    多くの企業は,競争環境の激化等によりコスト削減や売上拡大につながる業務改善の実施が求められている.業務を改善するためには,現状の業務を適切に分析する必要があり,費用対効果の大きい業務改善には様々な知識やノウハウが必要になっている.本研究では,業務改善の経験的なノウハウを業務改善の専門家ではない初心者が参考にできるよう,ベテランのノウハウを抽出する手法を確立する.既存の認知工学におけるタスク分析技術を業務改善に必要なノウハウを明確化することによって修正・拡張したノウハウ抽出手法をもとに業務改善事例の作成を行う.
  • 鈴木 勝博, 坂田 淳一, 細矢 淳
    セッションID: G1-3
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/07/31
    会議録・要旨集 フリー
    2000年代以降、PCや電子機器のODM等で頭角をあらわしてきた台湾企業群も、近年、その成長にかげりが見られ、踊り場にさしかかっていることが指摘されている。本稿では、台湾企業における研究開発を支えるエコシステムとナレッジフローの変遷について、知財データにもとづく分析を行う。民間セクタからの特許の出願件数の活発化とともに、中国メインランドの役割にも変化が生じつつあり、単なる製造拠点としてのみでなく、先端的なR&D拠点としての重要性が増している。台湾における歴史的な技術移転の経緯も踏まえながら、R&D 戦略の変化の方向性について検討する。
  • 橋口 凌, 渡部 和雄
    セッションID: I1-1
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/07/31
    会議録・要旨集 フリー
    本研究はLINE利用者の購買行動を明らかにして、企業によるLINEを使ったO2O方策を提案することを目的として、文献調査から次のような仮説を提起した。仮説1「無料スタンプを最大の目的としてLINE公式アカウントを登録している」などである。仮説を検証するため、男女500人にアンケート調査を行い、統計的手法を用いて、仮説を検証した。その結果、仮説1が成り立つことがわかった。他にもLINE利用者の購買行動から、「LINEを使った商品の購入で有料スタンプなどが購入できるポイントサービスの導入」などの顧客に、よりLINEによる広告に関心を持ってもらえる方法などを提案した。
  • 横山 政臣, 渡部 和雄
    セッションID: I1-2
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/07/31
    会議録・要旨集 フリー
    近年、顧客をネットから実店舗へ誘導するO2Oが注目されている。先行研究から、顧客をネットから実店舗に誘導するためには、SNSを利用したO2Oが効果的であると考え、本研究では飲食店に向けてのSNSを利用したO2O促進策を検討する。そのため、まずは仮説を提起し、アンケート調査を行い、統計的手法を用いて仮説を検証した。その結果、SNS利用者は非利用者よりも、ネットからクーポンや店舗の場所の情報を得ていることがわかった。そこで,SNS利用者の中でも特に商品・サービスに対する関心が高い人は評判の良い飲食店を利用したいことに注目し、実際に飲食店に行ってSNSで飲食店を評価してくれた人に限定クーポンを配布することなどを提案する。
  • 我が国における適用事例
    猪爪 健太, 飯島 淳一
    セッションID: I1-3
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/07/31
    会議録・要旨集 フリー
    IT組織に対する成熟度を様々な側面から評価できる方法論として、IVIが開発したIT-CMFがある。IT-CMFは、4つのマクロ活用力、35の重要活用力、256の活用力成分を持つ極めて精緻な体系であり、成熟度は5段階で評価される。また、成熟度評価の方法には、全体評価やクラスター評価および単一のCCに対する評価などが用意されている。単なる評価にとどまらず、評価結果に基づく、具体的な改善提案が行えることが、一つの大きな特徴となっている。
    このたび著者らは、IT-CMFによるわが国で初めての本格的な評価(全体評価および単一CC評価)をS社を対象として実施したので、その結果について報告する。
  • 中嶋 良介, 鈴木 督也, 肥田 拓哉, 松本 俊之
    セッションID: I1-4
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/07/31
    会議録・要旨集 フリー
    多くの生産現場では、製品の外観を保証するために目視検査が行なわれている。目視検査では、製品上のキズや汚れ、表面の凹み、塗装の色ムラなどの欠点を検出したのち、その欠点が顧客の要求品質に対して規格内か否かを判別することが求められている。前者の検出プロセスに関して多くの研究があるが、後者の判別プロセスに関する研究はあまりない。
    そこで本研究では、目視検査における判別プロセスに着目し、検査者への教示方法や欠点の大きさとその許容限度を変動要因とする実験を考案する。その上で、これらの相違が欠点判別に及ぼす影響について、第一種過誤と第二種過誤の観点から評価した結果について報告する。
  • 宗平 順己
    セッションID: B2-1
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/07/31
    会議録・要旨集 フリー
    3Dプリンタに代表されるオンデマンド型の受注生産システムの開発にあたって、受注部分の効率化のためには不特定多数の顧客にBtoC型のECシステムを構築する必要がある。しかしながら、このような取り組みは、提供側も顧客側も始めてでありかつビジネスモデルの変更も伴う。そこで、その要件定義に国際的な潮流であるサービスデザインを適用し、かつ開発にはアジャイル開発の手法をも適用したことで、短期間で素晴らしい顧客体験を生むシステムを構築することができたので、その結果を報告する。
  • クラウドファンディング「Kickstarter」の事例研究
    中田 行彦
    セッションID: B2-2
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/07/31
    会議録・要旨集 フリー
    不特定多数のクラウド(群集)がイノベーションの中心者となる新しいイノベーションを、「クラウドイノベーション」と名づけて提案した。「クラウドファンディング」,「クラウドソーシング」等を活用することによりイノベーションを促進できる。今回は、世界最大のクラウドファンディング「キックスターター」の事例を分析した。キックスターターにおいて、2014年に22252プロジェクトが資金を得た。技術分野は、1124件と全体件数の5.0%であるが、125百万ドルと出資総額529百万ドルの23%を占める。技術分野は1件あたり11万ドルと1件あたり出資額が大きくイノベーション促進に寄与している。クラウドファンディングは、長所は多いが課題もある。
  • 東京都大田区における下町ボブスレーネットワークプロジェクトの事例から
    奥山 睦
    セッションID: B2-3
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/07/31
    会議録・要旨集 フリー
    地域の内発的な動機付けによる活性化が求められている現在、実践共同体の存在は、知識創造によってイノベーションの契機となり、地域にとって有用な存在になると考えられる。
    そこで本研究では、実践共同体の特徴と本質を先行研究からレビューした上で、東京都大田区の下町ボブスレーネットワークプロジェクトの事例研究を主として、実践共同体の地域活性化における実態を把握し分析する。その上で、実践共同体が地域活性化において果たしうる役割について提言し、その妥当性を検証し、有用性を明らかにすることを目的する。
  • 砂口 洋毅, 白井 宏明, 佐藤 亮
    セッションID: C2-1
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/07/31
    会議録・要旨集 フリー
    エレクトロニクス機器がネットワーク接続機能を持ち,外部から提供されるサービスに対するポータル機能を有するようになってきたことに伴い,エレクトロニクス機器の製品アーキテクチャーが急速に変化している.この変化に対応した競争戦略の有効性を評価するためのフレームワーク設計を目的として,エレクトロニクス機器市場の構造を定式化するための手法を提案し,競争戦略評価モデルの設計を行った.
    このモデルを用いてシミュレーションを行った結果,本研究で提案した市場構造の定式化手法の有効性が示された.また,エレクトロニクス機器市場に内在する基本特性や,競争戦略の有効性に影響を及ぼす要因についての知見を得た.
  • 第4次産業革命に備えて
    小松 昭英
    セッションID: C2-2
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/07/31
    会議録・要旨集 フリー
    独逸のインダストリー4.0に続いて、米国ではゼネラル・エレクトリックがインダストリアルインターネットを推進しつつある。我が国でもロボット革命イニシャティブに加えて新しい戦略を立案しつつある。これらをインダストリアルコンピューティングと呼べるとして、それはすでに先行しているウェブ2.0以来のソーシャルコンピューティングと連携した、あるいは両者を含めたインダストリアルコンピューティングを推進すべきであろう。いずれにして、ビジネスモデリングもそのコンピューティングに備えたものにしなければならないであろう。
  • 安田 航
    セッションID: C2-3
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/07/31
    会議録・要旨集 フリー
    現代における競争力のある企業とは、ビジネスを変革させ続けられる企業である。但し、多くの企業において内部プロセス変化によるビジネス変革は実行され尽くされており、これからは企業間連携による変革が重要となる。企業ITを見ると、RESTベースの社外APIの普及により企業間連携を加速する技術的な土台は既にある。今、求められるのは内部プロセスと企業間連携の両方を見据えたエンタープライズ・アーキテクチャの計画手法である。本発表では、情報システム部門と事業部門が、それぞれの視点で現状と今後の企業間連携を協議するための方法を提案する。企業間連携によるビジネス変革のケーススタディを示し、これらの方法を紹介する。
  • 鈴木 達也, 白井 宏明, 佐藤 亮
    セッションID: C2-4
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/07/31
    会議録・要旨集 フリー
    日本は高齢社会となり社会保障費や労働人口の減少に直面している.一方で高齢者であっても就労を希望する者は少なくない.<BR>そこで高齢者が就労意欲を持ち働ける事業を増やすことが必要と考えた.まず,高齢就労者活用の成功事例に着目し,成功したビジネスモデルを一般化した.そしてビジネスモデル8ステップイノベーション設計手法という企業が高齢従業員や自治体との間で合意形成を図りながら事業を推進するプロセスを考案し,評価を行った.<BR>その結果,本設計手法を用いて高齢者活用事業を企画する場合に,「高齢従業員を活躍させる仕組み」と「事業を支える行政との共創関係」を構築するために必要な要因の整理に有効であることを示唆した.
  • 地方消滅言説と四国E県m市の状況
    稲垣 伸子
    セッションID: D2-1
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/07/31
    会議録・要旨集 フリー
    我が国の人口減少と地方の存続が課題になっている。地方では一定の地勢に居住人口と生活需要をもち、都市部より域内供給と生業性が強いと想定する。首都圏と異なる地域性は農地保全課題を含む。ケース地区として前年取り上げたE県m市の細地区分けを行い、ヒューマンサービスと農業系の現況を公開データによって観察し、人文社会思想の潮流を参照して、生の力の状況の理解を試みる。
  • ―認証審査の視点から―
    中山 幸雄, 藤田 昌克, 津田 和彦
    セッションID: D2-2
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/07/31
    会議録・要旨集 フリー
    情報セキュリティは、情報の機密性、完全性及び可用性を維持することである。その仕組みとして、国際標準であるISO/IEC27001に適合した情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)を構築して運用している企業が多い。一方で仕組みが構築され認証されても、形骸化していることがある。その理由として運用が定着しない、リスクアセスメントが有効に行われない、インシデントが減らない等がある。このことより、ISMSの有効性が課題になる。筆者らは、ISMSの形骸化をISMS認証における指摘の傾向から分析し、形骸化防止に寄与する知識基盤を構築することを目的に考察を行う。
  • 折田 明子
    セッションID: D2-3
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/07/31
    会議録・要旨集 フリー
    実名利用を基本とするソーシャルメディアでは、婚姻その他で氏を変えた人が旧姓をそのまま実名として使ったり、あるいは別名として併記したりしている。旧姓使用には、人脈をそのまま保持できる利便性がある一方で、旧姓を併記することにより、家族関係を明示してしまうことや、いわゆる「秘密の質問」として挙げられる「母親の旧姓」を公開してしまうといったリスク、さらに旧姓を実名として使うことにより、たとえば課金や利用者死亡時のアカウント操作など、日本で言えば戸籍上の氏名を必要とされる際の本人確認の問題がある。本稿では、こうした現状を考察し、利点と問題点を明らかにする。
  • 猪原 健弘
    セッションID: E2-1
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/07/31
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    コンドルセ状況は過半数ルールと全員一致ルールの間の誤認識修正機能を持つことが知られている。本研究では、過半数ルールと全員一致ルール以外の意思決定ルールも含め、コンドルセ状況が誤認識修正機能を持つ意思決定ルールの組み合わせを明らかにする。分析には、許容会議の理論の枠組みを用いる。
  • 徐 春暉, 霍 艶麗, 椎名 孝之
    セッションID: E2-2
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/07/31
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    金融投資の市場リスクが投資のタイミングに依存していることは知られている。従来の投資理論では、投資タイミングを既知のものとしたうえで市場リスクの評価を行っているため、多くの投資の市場リスクを正しく評価しているとは言えない。

    本研究は投資のタイミングの不確実性を想定し、投資の市場リスク評価を行う方法を幾つか提案し、より現実的な状況における投資のリスクを評価する方法を提供することを目的としている。
  • 佐藤 慎一
    セッションID: E2-3
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/07/31
    会議録・要旨集 フリー
    形式的要求獲得方法として,ゴール指向要求分析が注目されている.ゴール指向要求分析の成果物は,ゴールグラフと呼ばれる非循環有向グラフである.ゴール指向要求分析では,ゴールグラフに基づいた分析が行われるため,ゴールグラフが厳密に定義されている必要がある.しかしながら,著者の知る限りにおいて,ゴールグラフをハイパーグラフとして定義する試みは未だ行われていない.ゴールグラフはAND/ORグラフであり,AND/ORグラフはハイパーグラフとして定義される.そこで本稿では,AND/ORグラフの定義に基づき,ゴールグラフを数理的になるべく厳密に定義することを試みた結果について述べる.
  • 篠原 美樹, 水野 信也, 藤澤 由和
    セッションID: E2-4
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/07/31
    会議録・要旨集 フリー
    「医療の質」に関する情報を一般に公開することの患者の受療行動への影響に関する先行研究の知見には,「限定的であること」,「属性や医療制度が強く影響すること」,「単なるデータの公開は不十分」などが指摘されている.「医療の質」といった情報が患者の受療行動に及ぼす影響に関しては,多方面の観点からの具体的な検討が必要となろう.
    本研究は,階層分析法(AHP)を用いて,患者が「医療の質」を医療機関の選定にどの程度重視するかという点に関して,実証的な検証を試みる.さらに居住地域から社会属性を推定することを可能とする社会地区類型システムを用いることにより,患者の属性を反映した,AHPとして,より高い水準の一般化を試みる.
  • マルチフォーミングとスイッチングならびにドミナント化を中心として
    加藤 和彦
    セッションID: F2-1
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/07/31
    会議録・要旨集 フリー
    本稿は、プラットフォーム戦略においてネットワーク効果の果たす役割について考察する。はじめに、ネットワーク上のソフトウェアやサービスにおけるネットワーク効果に関する先行研究を整理し俯瞰する。その上で事例を取り上げ、ネットワーク効果がいかに自社製品へのスイッチングやドミナント化に関係しているのかを参照する。そこでは、プラットフォーム提供者の戦略上のインプリケーションとして、マルチフォーミング状況下の同一階層レベルでの補完製品を利用したネットワーク効果の増大や、上下隣接階層レベルでの補完製品からのネットワーク効果の乗っ取り、非依存性によるネットワーク効果の統合によるドミナント化の仕組みを明らかにする。
  • 資源の結合パターンを通じた資源ベース論、ダイナミックケイパビリティ論の再考
    向 正道
    セッションID: F2-2
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/07/31
    会議録・要旨集 フリー
    資源ベース論は、価値あり希少な資源が模倣困難な時、競争力が持続することを示した理論である。対して、ダイナミックケイパビリティ論は、急速に変化する環境においては、自社の持つ資源ベースを再構築していかなくては競争力を維持することが難しくなることを述べている。ここで獲得に時間がかかり安定性が求められる資源ベースという考え方と環境変化に追従して変化していく資源ベースという考え方に矛盾が生ずる。本研究では、事例研究で得られた資源の結合の3つのパターンの考察を通じて、両理論が両立することを示していきたい。
  • 丹生 晃隆, 野田 哲夫
    セッションID: F2-3
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/07/31
    会議録・要旨集 フリー
    オープンソース・ソフトウェア(OSS)は、ソースコードが公開され、ユーザーサイドで改変や改良が可能なソフトウェアである。導入コストが低いことから、IT企業に限らず広く活用が進んでいる。本研究では、OSSの活用や、開発コミュニティに対する開発貢献が企業経営に対してどのような影響を及ぼしているのか、2012年度から3ヶ年にかけて日本のIT企業を対象としたアンケート調査を行った。本報告では、一昨年度、昨年度に続く第3報として、2014年度に実施したアンケート調査の結果を報告する。2012年度と2013年度の調査結果を比較すると、企業経営指標との相関の変化等、いくつかの興味深い結果が得られた。
  • 淀川 高喜, 平野 雅章
    セッションID: F2-4
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/07/31
    会議録・要旨集 フリー
    企業が行う変革には、戦略駆動型の変革やIT駆動型の変革がある。 変革を駆動する理由によって、変革の実行内容や変革を実現可能にするイネーブラーは異なるのではないか。本研究では、変革の動機として、事業戦略の見直しの有無と、MacFarlanのITの役割の分類を用いる。また、変革のイネーブラーについては,COBIT5の事業価値を生むIT活用のためのイネーブラーを拡張して定義する。
    そして、戦略駆動型変革、IT駆動型変革、戦略駆動かつIT駆動型変革について、ひとつの企業における経営環境や実現目標が変わることによる変革内容の変化と、同一業種の中での実現目標の違いによる変革内容の相違の視点から各事例を比較検討する。
  • 野田 啓一, 河合 亜矢子, 大江 秋津
    セッションID: G2-1
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/07/31
    会議録・要旨集 フリー
    本報告では、不平衡型SNSという仕組みを用いたサプライチェーンマネジメント(SCM)ゲームの開発と教育プログラムへの導入効果について報告する。既存のSCMゲームを含むビジネスゲームとの大きな違いは、スマートフォン等のモバイル端末で手軽にゲームに参加できることである。2大学でこのゲームを利用してSCMに関する講義を行った。受講人数も運営方法も大きく異なるが、ゲームの結果、どちらも大部分の学生がブルウィップ効果や情報共有の重要性に加え、サプライチェーンの御し難さに自発的に気がつくことができた。教育的効果のみならず、ゲーム結果の意味解釈からは、今後のサプライチェーン研究に対する大きな可能性を見いだすことができた。
  • 大学生のビジネスリテラシー向上のために
    大嶋 淳俊
    セッションID: G2-2
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/07/31
    会議録・要旨集 フリー
    どのような分野の学生にとっても、就職活動や卒業後には経済・経営の基本的知識は極めて重要となる。
    筆者は美術大学で経済・経営の講義を過去10年間担当する中で、就職活動や社会人活動で役立つように、経済の重要な動きや自分が関心のある業界・企業について「自ら調べ・情報を選択・判断する能力の養成」に重点をおいて教育を行ってきた。年間学習の集大成としては、ビジネスプランの作成を義務づけている。
    このように、限られた講義時間内での実践的な経済・経営教育の手法は、美術系大学だけでなく、経済・経営教育を専門としない他の大学・学部における効率的・効果的な経済・経営教育の設計と実践に資すると考える。
  • 田中 宏和
    セッションID: G2-3
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/07/31
    会議録・要旨集 フリー
    大学におけるシステム開発に関する教育の多くがウォータフォール型に基づいて行われている。しかし、今後はアジャイルによるシステム開発が主流になっていくことが想定されており、大学においてもアジャイルに対応したシステム開発の教育を導入していくことが必要である。そこで、本研究ではどのように教育体系として実現できるのかについて議論する。具体的には、コンピュータ言語教育、システムデザイン、実装によるユーザビリティ評価を体系化した教育プログラムの必要性を述べ、その実施例について報告する。
  • 江崎 通彦
    セッションID: G2-4
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/07/31
    会議録・要旨集 フリー
    筆者は2013年に「問題解決と課題を実現のための知識から知恵をつくりだす方法」http://dtcn-wisdom.jp/0-mondai-kadai-chishiki-chie.pdf というタイトルの書籍を出版した。それをもとに、現代の日本において抱えている、即ち、①問題、「従来一般の情報社会において、よく似た言葉の間の意味、例えば、問題、課題、知識、知恵などの間の関係もしくは違いを明らかに説明した出版物、論文等はほとんど見受けられていない」と②課題、即ち、「文科省などの教育界の道徳教育については、どのようにして、効果的な道徳教育を実現して行くかの課題」がある。本報告はそれに応える
  • 佐藤 一裕, 荒本 道隆, 中原 歌織, 平澤 茂一
    セッションID: H1-1
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/07/31
    会議録・要旨集 フリー
    自由な学習端末(PC、タブレット、スマートフォンなど)にも固定型で対応しながら、動画、写真、スライド、音声、練習問題などのコンテンツを埋め込める、また、学習者がどこまで進んだか、問題を解くためにどのページを何秒見たか、どこで学習しているかなどの詳細な閲覧ログの取得から、学習状況を分析し、eラーニングコンテンツ内容のフィードバックまでを可能にしたアプリケーションソフトの開発事例を報告する。
  • 英文読解を例にとり
    中野 美知子, 吉田 諭史
    セッションID: H1-2
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/07/31
    会議録・要旨集 フリー
    本発表では、Learning Analyticsを考慮した授業デザインの一例として、英語リーディング科目の授業案を紹介する。通常、学習者の英文読解過程を直接観察することはできない。しかし、教材をデジタル化し、学習ログを収集することで、読解過程における様々な行動を観察することが可能となる。発表者は、独自で開発したログ収集システムを使った実験を実施し、ページ遷移や各ページの閲覧時間のみならず、辞書参照履歴や音声資料の再生履歴の収集に成功した。これにより、各学習者が使用する読解ストラテジーや英語力の異なる学習者間に見られる特徴を観察できた。発表では、このシステムを採用したリーディング科目の授業案と指導の可能性について発表する。
  • 小林 学, 後藤 正幸, 平澤 茂一
    セッションID: H1-3
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/07/31
    会議録・要旨集 フリー
    本研究では授業における学生の出欠情報を用いて,学生のクラスタリング及び教員の特徴づけを行う手法を検討する.具体的には学生及び教員には見えない属性(隠れ属性)が存在することを仮定し,この隠れ属性の属性値の組み合わせによって授業の出席率が確率的に決定する統計的モデルを提案する.さらにこの統計的モデルのパラメータを機械学習により推定する方法を示し,実際の事例を用いて評価を行う.結果的に,「学生の学習支援や教育指導に対する改善」並びに「各教員の教授活動や学生指導に対する改善」に利用可能かどうか考察を行う.
  • 吉田 博一
    セッションID: I2-1
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/07/31
    会議録・要旨集 フリー
    住民基本台帳ネットワークに接続される基幹系システム群は,LGWANと接続せずに運用する団体が多かった.しかし,マイナンバー制度の運用に伴い,基幹系システム群は個人番号に紐づく特定個人情報を提供や照会するためLGWAN上に設置する中間サーバと接続するようになる.
    この仕組みは,バックオフィスシステムから商品情報を連携し自社サイトやECモールに出品するという電子商取引(EC)システムに類似したものになる.本研究では,ECシステムアーキテクチャを適用した自治体情報システムが,オープンデータの利用等を変化させる可能性について論ずる.
  • 小畑 智大
    セッションID: I2-2
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/07/31
    会議録・要旨集 フリー
     我が国では、過去のIT戦略に基づき、電子的な医療情報量が急増しているが、電子カルテシステム間の相互運用や、病院間の情報共有等に必要となる情報インフラの整備が十分でなく、医療の質や効率性を向上するために必ずしも十分に利用されていないように思われる。
     そこで、本発表では、会計検査院の医療分野の情報インフラに関する指摘を紹介するとともに、医療分野における情報インフラの整備における課題を考察したい。
  • 内田 勝也
    セッションID: I2-3
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/07/31
    会議録・要旨集 フリー
    自治体が持つ住民の基本4情報の「氏名」、「住所」、「性別」、「生年月日」の一部の漏えいは、多くの自治体にとって、深刻な問題との認識は必ずしも大きな問題ではなかった。しかしながら、今回発生したストーカー殺人事件では、被害者の夫になりすました調査会社の経営者の電話での依頼を自治体職員が回答したため、被害者の住所がストーカーに渡り、殺人事件に発展した。個人情報の一部が漏れ、それが殺人に発展した事例は世界的にも稀有な事例と思われ、事件の分析とその対策を考えてみた。
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