抄録
本稿では、首都圏1万人のアンケート調査の結果から、労働時間が仕事満足度・主観的幸福度に与える影響を報告する。
分析結果は以下の通りである。
1) 主観的幸福度に対する仕事満足度の影響は比較的小さく、住まいの満足度・家族関係の満足度等が大きな影響を与えている。
2) 仕事満足度に対する労働時間の影響は比較的小さく、労働環境への安心感や自公成長感が大きな影響を及ぼしている。
これらの結果から、企業の働き方改革には、労働時間短縮・適正化への取り組みと同時に、職場の人間関係や仕事そのものへの理解度を高めるといった取り組みも必要であることが強く示唆されている。