システムズアプローチによる動態的経営モデルの再考

抄録

企業は外部環境の変化に適応するために戦略推進力の再構成が求められる。しかし、再構成された推進力が後続する外部環境の変化への足枷となる場合が多い。本稿ではP.センゲが提案したシステムズアプローチ対して拡張ループと平衡ループの概念を導入し企業の適応行動のダイナミックな側面の分析を試みる。さらに、柔軟な戦略推進力の実現には動的平衡システムの概念が有用であることを述べる。