日本社会福祉マネジメント学会誌
Online ISSN : 2436-4061
重度知的発達症のある生徒の課題従事行動に対するビデオセルフ・モニタリングの学習セットの影響
太田 研
著者情報
ジャーナル オープンアクセス

2026 年 6 巻 p. 33-44

詳細
抄録
先行研究は,ビデオを用いたセルフ・モデリングやセルフ・モニタリング(VSM)が知的・発達障害のある生徒の適応行動の増加に効果的であることを示してきた.しかしながら,VSMが効果的に作用するための要因は,不明確なままである.本研究は,重度知的発達症と自閉症を併せ有する高校生の課題従事行動を高めるため,VSMを導入した事例を報告する.VSMを初めて受ける生徒に対して,VSMの効果を確認し,その後の段階において,生徒に学習歴のあるイラストの弁別課題,生徒の写真を用いたピクチャーセルフ・モニタリング,VSMを段階的に導入し,課題従事行動や評価の正確性を分析した.その結果,イラストの弁別課題を導入後,自身の課題従事行動と非従事行動を評価するセルフ・モニタリングの正確性は上昇した.さらに,イラストの弁別課題以降,課題従事行動は増加した.VSM段階の課題従事行動は,他の段階よりも高い割合を示した.学習歴のあるイラストを用いた弁別課題が学習セットを形成した可能性,及びVSMの効果について検討した.
著者関連情報
© 2026 一般社団法人日本社会福祉マネジメント学会
前の記事 次の記事
feedback
Top