スポーツ精神医学
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2020年パラリンピック東京大会に向けての知的障がい者バスケットボールの現状と課題
斎藤 利之宮崎 伸一
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ジャーナル オープンアクセス

2015 年 12 巻 p. 25-30

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抄録

2020年東京パラリンピックが開催される。パラリンピックでは知的障がいクラスが設けられているが、身体障がい者スポーツに比べその数は少なく、一般への認知度は低い。そのような状況ではあるが、日本知的障がい者バスケットボール連盟(以下連盟)は、1999年に設立されて以来今日まで15年間活動を続けている。連盟の国内活動では、チャンピオンシップ大会を毎年開催し、また日本代表チームを編成して合宿を通じて技術力のアップに努めており、その成果は選手の状況判断力の向上などに現れている。活動予算は不十分である。海外試合への遠征費は、パラリンピック等特別な大会以外には国からの援助がないため、いくつかの国際大会への参加を断念せざるを得ない状態が続いている。これは他国も同じ状況にあり、知的障がい者スポーツ全体の衰退が懸念される。東京パラリンピックを控え、この状況を改善する方策を考える必要がある。

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© 2015 日本スポーツ精神医学会
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