目的:運動のうつ病に対する治療的有用性について検討した。
対象と方法:治療歴のないうつ病エピソードの20名に対し、カルテ調査を行った。日常的に運動を行っている運動群と、運動を行っていない非運動群の2群間において、症状消失までの症状持続期間、自覚症状の改善度(問診及びCES-D得点)等を比較した。
結果:運動群では非運動群と比較してCES-Dの8項目において有意に低得点となり、症状持続期間が有意に短くなっていた。また、運動強度が大きいほど初診時および改善後のCES-D総得点が低くなり、運動継続期間が長いほど症状持続期間が短くなっていた。
考察:運動はうつ病における自覚症状を改善し、症状持続期間を短縮する可能性があると考えられた。
うつ病患者における運動の治療的意義は、運動の種類に関わらず、適度な運動強度や継続期間をもって、何らかの運動をしていること自体が重要と考えられた。