スポーツ精神医学
Online ISSN : 2436-1135
Print ISSN : 1349-4929
症例報告
スポーツ外傷により脳の局所代謝変化を伴う特異な記憶障害を来した一症例
白井 聖子西多 昌規田中 美穂宮森 孝史成相 直日浦 幹夫石井 賢二森田 定雄西川 徹
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ジャーナル オープンアクセス

2011 年 8 巻 p. 59-63

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抄録

スポーツにおける外傷性の高次脳機能障害は多く症例報告されているが、臨床現場では診断が困難であることも多い。脳外傷例では損傷部位、損傷過程も多様であり、脳形態・機能画像においても責任部位を同定することが容易ではない。今回われわれは、スポーツ外傷によって特異的な記憶障害を呈した症例を経験した。右側頭部の打撲外傷のあと、記憶保持が3~4日しかできない、特殊な記憶障害であった。リハビリテーションも導入し、受傷後2年で高次機能は完全に回復した。回復前後で、FDG-PETにおいて低下していた側頭葉脳代謝の著明な改善を認めた。頭部外傷が脳に与える障害の神経科学的なメカニズム、および回復過程も含めた治療、リハビリテーションについては、研究の途上の段階である。今後の外傷性高次脳機能障害の機序解明、治療の発展が期待される。

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© 2011 日本スポーツ精神医学会
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