スポーツ精神医学
Online ISSN : 2436-1135
Print ISSN : 1349-4929
症例報告
選手に関わる人々と協働により、うつ病を克服したトップアスリートの一例
井上 誠士郎石金 朋人
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ジャーナル オープンアクセス

2012 年 9 巻 p. 86-89

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抄録

症例は20代女性。持久系競技のトップアスリートである。地方都市を本拠地とする企業チームの中心選手である。練習と試合のため、一年のうちの半分は国内を転々とする生活である。練習によるアキレス腱の故障と体調不良が重なって、重要な大会で不本意な結果に終わった。このことに対する監督からの叱責が契機となって、うつ病を発症した。首都圏のスポーツクリニックを受診した結果、地元での療養と治療継続を勧められ、筆者が治療を引き継いだ。治療そのものはアスリート以外の症例に対するものと大きな違いはなかった。しかし、トップアスリートには、1)遠征が多い故に、同一の医療機関で継続的な治療を受けにくい、2)メンタルサポートに関わる精神科医が少ない、3)チーム内外の多くの人間が関わっている、という特有の事情がある2)。本稿は、アスリートを取り巻く人々との協働作業が効を奏し、競技復帰を果たした症例の報告である。

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© 2012 日本スポーツ精神医学会
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