抄録
タイのバンコク近郊における用水量不足と汚染緩和のために、生活雑排水の分散型再生再利用を提案した。曝気の有無および異なったHRTを用いた実験室規模の生物膜法試験によって、生活雑排水の処理特性を検討した。曝気条件下ではHRT1日であっても、陰イオン界面活性剤(MBAS)および直鎖アルキルベンゼンスルホン酸(LAS)の除去率は90%以上であった。他方、無曝気条件下の除去率は低かった。汚泥生成速度から算定した汚泥蓄積によるMBAS除去は僅かであり、主たる除去は生分解によることが示唆された。洗剤中に含まれるポリリン酸塩は、処理によってリン酸塩に加水分解され富栄養化を引き起こすことから、洗剤中のリン添加量の削減が求められる。以上から、バンコク近郊の生活雑排水の再生再利用には、接触曝気法の適用が可能であることが示された。