2025 年 20 巻 p. 1-13
目的:本研究の目的は,ルーラルナースの就労環境を含めた学習上の困難・障害と救急医療・看護に対する具体的な学習ニーズを明らかにし,その支援体制を検討することである.
方法:ルーラルナースに対して,郵送法を用いて,無記名自記式質問票を用いた調査を実施した.
結果:配布数1437 通,回収数340 名(有効回答率23.7%),平均年齢47.8 ± 10.3 歳,へき地での経験年数14.0 ± 11.4 であった.就労環境では,離島で勤務するルーラルナースにおいて,診療所を簡単に離れられない,ICT環境が整わないという学習上の困難が高かった.具体的な学習ニーズは,心肺蘇生法,救急時のフィジカルアセスメント,感染症発生時の対応,災害時の対応,止血法・外傷・熱傷の応急処置,医師不在時の救急時の医療処置(初期対応,処置介助)方法の順に学習ニーズが高かったという特徴があった.
考察:ルーラルナースは人員確保の困難さや研修のための移動時間や費用負担が学習上の困難・障害となっていた.そのためには,ICT を活用したオンラインによる遠隔授業やE-learning を用いた繰り返し学べる学習環境に加え,専門看護師や診療看護師の教育的関わりや実践により,ルーラルナースが一人でも対応できるよう急変時の手技の獲得を充実させる支援体制の重要性が示唆された.