システム農学
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招待論文
獣害対策と資源管理におけるGISの利用
矢尾田 清幸
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2007 年 23 巻 3 号 p. 229-236

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抄録

近年、野生獣による農作物への被害は全国的に深刻な問題となっており、金銭的被害に加え、営農意欲の減退等の影響が出ている。獣害が顕著になってきた要因の1つとして、農業労働力構造の弱体化が考えられる。離農や高齢化、兼業化により農地に人がいる時間が短くなり、さらに山際の農地が耕作放棄されることで人間と動物のエリアの境界が不明瞭となっている。このような多様な情報を収集し、統合するにはGISは非常に有効なツールと考えられる。本報告では、京都府における獣害の状況及び対策を説明し、GISの適用可能性を検討する。そしてGISを用いた実証分析として家畜放牧による獣害低減効果の確認を行う。この獣害低減効果とは、農地に隣接する竹林で牛を放牧し、周辺農地への野生獣の侵入を減少させる効果である。最後に獣害対策にGISを利用していくための課題を検討したところ、(1) 既存データを利用した獣害発生状況マップの構築、(2)その共有・更新、が考えられる。

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© 2007 システム農学会
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