システム農学
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研究論文
畑と森林の植生域におけるメタン(CH4)発生
朴 壽永原田 一平朴 鍾杰原 慶太郎金 忠實
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2012 年 28 巻 1 号 p. 1-8

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抄録
森林や畑の植生域からのCH4発生を評価するため、南鳥島、与那国島、綾里の観測地点における10年間のWDCGGデータを用い、各地点の大気中メタン(CH4)濃度変動とCH4発生により生じたと推定されるCH4濃度差を解析した。CH4濃度差の算出のため、既存濃度を設定し観測濃度との差を利用する手法(GEP Method)を考案した。3地点ともにCH4濃度は冬季に高く、夏季に低い傾向が認められたが、各地点におけるCH4濃度の日変動差は認められなかった。与那国島と綾里におけるCH4濃度に対する風速・相対湿度・気温の影響は少なかった。与那国島の年平均CH4濃度1820ppbのうち18ppbがサトウキビを主とした植生域から、綾里では年平均CH4濃度1854ppbのうち24ppbが主に森林の植生域からのCH4発生に由来する濃度であることが計算され、観測地点におけるCH4濃度の増加量のうち7~8割が主に畑と森林の植生域から発生したものと推定された。
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