システム農学
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研究論文
ALOS全センサを用いた熱帯地域における水田分布図の作成手法の検討
-インドネシア西ジャワ州チアンジュール県を事例として-
篠崎 蓉子, 長澤 良太
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2012 年 28 巻 3 号 p. 89-96

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抄録
地形や水条件に応じて作付けパターンがさまざまに異なる熱帯地域の水田モニタリングを行うには、多時期・多季節衛星画像を用いた時空間的な解析が重要となる。しかしながら、降雨量の多いアジアの湿潤熱帯地域において雲の影響を受けない衛星画像の取得は実際には困難である場合が多い。本研究では、多季節で取得された全天候型センサであるALOS PALSARの画像を中心に、光学センサのALOS AVNIR-2と PRISMによるパンシャープン画像を併用し、インドネシア共和国西ジャワ州における代表的な稲作地帯であるチアンジュール県を対象として水田抽出手法の検討を行った。対象地域の土地被覆を、総合分類精度72.28%、総合Kappa係数0.53の精度で分類することができた。水田についてみると、Kappa係数0.72~0.91の精度で分類された。水田の立地、形状ごとに検討してみると、圃場規模が比較的大きく均質な水田においてKappa係数が0.81以上の精度で抽出できた。一方、圃場規模の小さい水田においてはKappa係数が0.76より低い値となった。抽出した水田圃場において、湛水域の面積占有率を時系列に集計することによって水稲作付けパターンを解析した。その結果、盆地底に展開する均質な水田地帯は広く2期作で、乾季が始まる6月頃までに2期作目の引水が行われていた。一方、棚田水田では局所的な水条件に応じた独特の作付けパターンを示し、盆地底の広域かつ均質な水田とは異なった作付けが行われていることがわかった。この結果は、現地調査に基づき作成した作付けカレンダーと概ね一致していた。結論として、ALOSの高分解能光学センサ画像に加えてPALSARの時系列画像を統合的に用いることによって、雲の影響を受け易い熱帯地域においても、水田を時空間的に優れた精度で抽出できることが実証できた。
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© 2012 システム農学会
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