2016 年 32 巻 3 号 p. 103-108
本研究はラオス南部パクセー周辺における水田の樹木密度とその変化を定量的に求めることを目的とした。パクセー周辺から1km×1kmの32グリッドセルを無作為に抽出し、2006年及び2013年の衛星画像をGoogle Earthから入手した。水田の境界及び水田内の樹木を目視で確認し、GIS ソフトウェア(Arc-view version 10.0)を活用して、水田の樹木密度とその変化を求めた。パクセー周辺における水田の樹木密度の平均値は2006年に20.0 本/ha、2013年に18.1 本/haであった。本研究により、パクセー周辺は東北タイのウボンラッチャタニー及びアムナートチャルーン県を含んだ東南部から続く水田樹木の高密度地域であることがわかった。また2006年から2013年にかけて高密度のグリッドセルほど水田の樹木密度が大きく減少していることもわかった。