2022 年 2022 巻 102 号 p. 4-
2021年12月10日の月例会では、「避難情報から『誰一人取り残さない』ことは可能か~情報アクセシビリティの挑戦」と題して、河村宏さん( 日本DAISY コンソーシアム運営委員長)の経験を聴いた。東大図書館に勤務していた河村さんは、 1970年代、東大に初めて入学した全盲学生の図書館利用支援を契機として、日本と世界のあらゆる人々に読書機会や情報を提供する活動に関わり始め、現在に至る。デジタル資料の国際規格DAISY (「Digital Accessible Information System)」(アクセシブルな情報システム)の開発を提唱し、日本を代表する立場で参加。2000年代以後は、国立障害者リハビリテーションセンター研究所(国リハ研)特別研究員の立場で、災害時の障害者の避難支援にも積極的に取り組んできた。